ブラックが効いた照明やラスティックな木目、タイポグラフィのアートポスターなどクールでかっこいいインテリアは「男前インテリア」とも呼ばれ、男性だけでなく女性や若い世代の夫婦にも人気があるインテリアスタイルです。
ここ数年で人気を伸ばし、人気が定番化した北欧インテリアと並ぶ人気インテリアスタイルになりました。
インテリアショップでも専用コーナーを見かけることが多いのではないでしょうか。
でも、男前インテリア、インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリア…と同じように見えるけど何が違うの?と疑問が沸いてくるかもしれません。
ここでは、それぞれのインテリアスタイルの違いを読み解き、あなたの理想の一人暮らしを実現するコツをご紹介いたします。
目次
男前・インダストリアル・ヴィンテージ・ブルックリンインテリアの違いは何?
インテリアは複数のインテリアスタイルがミックスされていることが多く、はっきりとこれは「〇〇インテリア」と明確に分けられないことが多いです。
男前インテリアという言葉は、インテリアスタイルというよりは、インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアに見られるようなブラックやヴィンテージ感のあるアイテムや家具を取り入れたお部屋というイメージで使われています。
では、他のインテリアスタイルはどうでしょうか。
インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアはよく似ていますが、それぞれインテリアスタイルとして確立され、また、成り立ちが異なっているので特徴にも少しずつ違いがあります。
それぞれのインテリアスタイルの違いと特徴付けるアイテムをご紹介していきます。
インダストリアルインテリア
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インダストリアルとは「工業的・産業的の」という意味で、アメリカの工業デザイナー Joseph Sinel(ジョーゼフ・サイネル)が「インダストリアルデザイン」という言葉を最初に提唱したといわれています。
この言葉は、 1910年代、アメリカの大量生産・大量消費の時代に生まれました。
インダストリアルデザインの家具は無駄がなく機能美に優れ、工業的な質実剛健さが魅力です。
現在でのインダストリアルインテリアは、工場街や倉庫をイメージさせるようなスチールやコンクリートなどの建築資材がむき出しになったような無骨でかっこいいデザインのことを指しています。
ヴィンテージインテリア
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ヴィンテージインテリアは、年代物のヴィンテージ家具やヴィンテージ雑貨、もしくはエイジング加工されたヴィンテージ調のアイテムで部屋をコーディネートするスタイルです。
「アンティーク」が100年以上が経過した古いものに対して使われる言葉なのに対して、「ヴィンテージ」はアンティークよりも年代が新しいけれど古い味わいが出ているものを指します。
そのため、ヴィンテージというとアメリカンヴィンテージやヨーロッパヴィンテージ、北欧ヴィンテージなど定義の幅は広いのですが、一般的にはメンズライクな男前インテリアを指しています。
ヴィンテージ感のある深い色使いやヴィンテージものの家具を取り入れるのが特徴です。
ブルックリンインテリア
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ニューヨークのマンハッタンに隣接したブルックリン地区でみられるインテリアスタイルでブルックリンインテリアという名前が付きました。
ブルックリンはマンハッタン(高級住宅街)の近くなのに比較的安価に住めるので、感度の高いアーティストたちが元々倉庫だった場所をアーティスティックに自分で塗装したり、一点もののヴィンテージ家具を合わせておしゃれに暮らしたスタイルがブルックリンインテリアです。
インダストリアルインテリアとブルックリンインテリアは元々倉庫のようなところから機能的でおしゃれな住まいの暮らしへと発展しているところが雰囲気が似ている由縁ですね。
ブルックリンの街並みに使われているレンガが室内にも反映されていたり、塗装の上に自分でチョークで書き込みをするなど装飾的要素が多いのが特徴です。
ブルックリンインテリアと似ている?!ミッドセンチュリーインテリアとは
ブルックリンインテリアに似ているスタイルとしてミッドセンチュリーインテリアがあります。
「ミッドセンチュリー」というのは直訳をすると世紀の真ん中という意味になりますが、インテリアでいうとアメリカの1940~1960年代の20世紀中期ごろにデザインされた家具やインテリア、建築物を指しています。
例えば、ミッドセンチュリー家具で有名な「イームズ ラウンジチェア&オットマン」はインテリアが好きな方は一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
この年代はダークな木目の家具が多く創られました。
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日本の1960年代は、高度経済成長期の時代です。
この頃のモノづくりは、世界に通用するモノを生み出すべく熱い思いによって生まれた日本のミッドセンチュリー家具「カリモク60」もミッドセンチュリーインテリアを語るには欠かせない家具です。
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ミッドセンチュリーを代表するデザイナー、チャールズ&レイ・イームズの代表作「アームシェルチェア」は継ぎ目のないプラスチックのシェル構造は当時は画期的なデザインで、現在でも色あせないデザイン性の高いチェアです。
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ミッドセンチュリーインテリアはこの年代に生まれた名作家具を取り入れたインテリアスタイルですが、最近はその定義は曖昧になり、名作家具のように濃い木目の家具とプラスチック系の椅子を使ったお部屋を「ミッドセンチュリーインテリア」と呼ばれる傾向があります。
ブルックリンインテリアとミッドセンチュリーインテリアと何が違うかというよりは、ブルックリンインテリアを楽しむ人は家具黄金時代のミッドセンチュリーインテリアを取り入れているインテリアに精通した人が多い、また、ダークな配色を使うという点が似ているように見える理由ではないでしょうか。
男前インテリアを実現する配色や素材感
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インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアといったメンズライクな男前インテリアにするには、基本的には似たような色使いや素材感となります。
使い込まれて味わいのある古材やアイアン、メタル、レザー、ペイントなどの家具や雑貨をお部屋のなかに取り入れましょう。
カラーで言うと、古木やレザーのミディアム~ダークブラウン、アイアンやペイントのブラック、メタルやコンクリートのグレーがベース色となります。
素材感は、新しいものよりは味わいのあるもの、ラスティックな荒々しさがあるもの、磨かれたものよりも無骨さが残ったものをチョイスするとよりクールでかっこいい雰囲気を演出できます。
生活を快適にする男前インテリアの照明
インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアといったメンズライクな男前インテリアに合わせる照明はハードな素材で構成されたお部屋に合わせても負けないように存在感のあるものを合わせるのがおすすめです。
ハントランプ
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ハントランプは海外の工場で使われていた存在感があるペンダントランプです。
シェード上部の筒状の部分は内部の熱を逃がすために設計されており、どっしりとした存在感のある照明です。
ブラックだとよりハードな印象になりますが、存在感が大きいので狭いお部屋に取り入れる際にはバランスが悪くならないように注意しましょう。
他の要素はシンプルにして照明をメインにする、グレーなど色を明るくすると良いでしょう。
▼2色から選べるハントランプ
シーリングファンライト
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シーリングファンライトもメンズライクなお部屋と相性が良いアイテムです。
羽根の部分がブラックや古木で出来たもの、アイアン素材のようなものをチョイスしましょう。
ファンが回転することで空気を循環させ、冷暖房効率をアップしてくれるので、広いお部屋、天井が高いお部屋におすすめの照明です。
その反面、天井が低めのお部屋に取り付ける場合は圧迫感が出てしまうので、アイアン素材で抜け感のあるものやシンプルなデザインのものを選ぶなど工夫が必要です。
▼味わいのある木目とアイアンの組み合わせのシーリングファンライト
▼レトロ感たっぷりのシーリングファンライト
スタジオライト
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ハードな印象のスタジオライトは男性に人気のアイテムです。
複数灯付いているタイプのものは照度も保てて、本格的なスタジオのような雰囲気を演出できますよ。
スタジオライトはインパクトが大きいので天井高さがないお部屋の場合、抜け感を作れるアイアンタイプのシーリングライトもおすすめです。
▼2色から選べる4灯付きのスタジオライト
▼抜け感のあるシーリングライト
男前インテリアに合わせたい家具の特徴は?
古木×アイアン素材が組み合わさった家具
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インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアにおすすめの古木×アイアンの家具は、お求めやすい価格からこだわりの高価格帯のアイテムなど幅広く展開されていますので、ぜひお気に入りのものをみつけてみてくださいね。
ヴィンテージ感のある木目はラスティックのあるものの他、ヘリンボーン(矢張り)のような木目もおすすめです。
アンティークな雰囲気が出て、コンクリートのような荒々しい素材とも相性が良く深い味わいがでます。
アイアンは磨かれてきれいなものよりも無骨でゴツゴツとしたものを選びましょう。
テーブルやラック、テレビボードなど合わせて取り入れるとお部屋の雰囲気がまとまります。
▼ヘリンボーンの木目×アイアンのセンターテーブル
▼アイアン×メタル×古木のチェスト
▼同シリーズのテレビボード
男前インテリアに合わせたい窓周りや観葉植物
インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアの窓周りや空間の印象を変える観葉植物の取り入れ方のポイントを押さえて、雰囲気のあるお部屋作りを目指しましょう。
バーチカルブラインド
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インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアの窓周りはカーテンのような柔らかな素材よりもカチッとした素材のものがおすすめです。
バーチカルブラインド(縦型ブラインド)は縦方向にスラッド(羽根)が伸びるブラインドです。
窓周りの存在感を押さえてすっきりとしたスタイリッシュなイメージになるので、メンズライクな男前インテリアにぴったりです。
ただ、バーチカルブラインドは取り付けに工事が必要になるので賃貸には向かないので注意が必要です。
また、スラッド(羽根)の向きで調光をするので光が漏れやすく寝室のような場所よりは、光を取り入れたいリビングやダイニングにおすすめです。
▼遮光タイプのバーチカルブラインド
木製ブラインド
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バーチカルブラインドの他には、木製ブラインドもおすすめです。
ヴィンテージ加工された木が使われているものだとよりヴィンテージな雰囲気が楽しめそうですね。
▼賃貸でも取り入れやすい木製ブラインド
観葉植物
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観葉植物はメタルなどでモノトーンな空間に仕上げるなら控えめに、レンガ調のタイル柄やブラウン系の木目を入れる場合は鮮やかな緑の観葉植物を取り入れるのがおすすめです。
お手入れが不要で取り入れやすいフェイクグリーンタイプをご紹介いたします。
▼どんなインテリアにも合わせやすいウンベラータのフェイクグリーン
▼グレイッシュがかったオリーブはコンクリートとも相性◎
▼オブジェのように取り入れられるエアープランツ
それぞれのインテリアを特徴付けるアイテム
インダストリアルインテリア、ヴィンテージインテリア、ブルックリンインテリアを特徴付けるアイテムを取り入れることで、こだわりのお部屋を実現しましょう。
インダストリアルインテリア
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インダストリアルインテリアは、コンクリートやメタル素材などを多用したモノトーンな要素が強いクールな印象のお部屋です。
インダストリアルインテリアは、特にリノベーション物件におすすめのインテリアスタイルです。
何故かというとリノベーションは壁や天井を壊すので、壁に隠れていたパイプなどが剥き出しになります。
それをそのままインテリアとして活かしたりペイントすることによってお洒落に仕上げています。
賃貸のお部屋でもコンクリート柄のアクセントクロスやモノトーンのアイテムを合わせるとそれっぽいクールなお部屋に近づきますよ。
▼マスキングテープと両面テープで後からはがせるコンクリートアクセントクロス
▼人気のA-Chairもリプロダクト品ならお求めやすい
▼シンプルなのがおしゃれなタイポグラフィアート
▼洗練されたデザインのフレームつきアートポスター
ヴィンテージインテリア
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ヴィンテージインテリアにするには、ヴィンテージ感のある深い色使いで空間をまとめましょう。
ヴィンテージのある深い木目、味わいのあるレザーソファなど、シックカラーでまとまった空間はダンディーという言葉がぴったりですね。
▼マスキングテープと両面テープで後からはがせる木目アクセントクロス
▼ヴィンテージソファ
▼牛革をつかったデザインラグ
ブルックリンインテリア
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ブルックリンインテリアは女性にもファンが多いインテリアスタイルです。
ブルックリンインテリアにするのに象徴的なレンガは空間に温もりをサブウェイタイルは軽やかな抜け感を演出してくれます。
チョークペイントやバスロールサインのようなアイテムは手作りもできるのでDIYが趣味の女性にも受けています。
▼マスキングテープと両面テープで後からはがせるレンガアクセントクロス
▼賃貸OKのサブウェイタイルシール壁紙
▼塩ビなので拭き取れるキッチンマット
▼賃貸OKのチョークペイントアクセントクロス
▼女性受けも良いモノトーンラグ
▼バスロールサイン
男前インテリアでモテ部屋を実現しよう
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かっこいい男前インテリアは男性が取り入れても女性が取り入れても異性受けの良いインテリアスタイルではないでしょうか。
女性からみたらインテリアにもこだわる素敵な男性だし、男性から見たら趣味が合いそうな女性だし、お互いに二人での生活を想像できそうですね。
私は細めのアイアンやホワイトの余白を多くとって抜け感のある、女性好みの男前インテリアがタイプです。
男前インテリアはポイントを押さえれば実現しやすいインテリアスタイルなので、ぜひ理想のお部屋を実現してみてくださいね。